転職をする際にどうしても気になるのが、収入の増減ですよね。
給料は上がることもあれば下がることもありますが、一念発起して決めた転職。
出来れば給料をアップさせたいものです。
年収を上げるには交渉を上手くするべきです。
ただし交渉の方法を少しでも間違えれば、評価がダウンして内定が取れないなんていうことになりかねません。
給料交渉は諸刃の剣ですが、ポイントさえ抑えれば自分の希望する給料を得ることが可能です。
給与の交渉は大切!根拠を持って交渉しましょう
給与交渉はとても大切です。
人によっては図々しいと思われるかもしれませんが、交渉するのは当然の権利です。臆せず交渉しましょう。
相手に自分がどれだけの給料を希望するのかを伝えなければなりません。
ただ、希望水準を考える際にはいくつか気をつけなければならないことがあります。自分勝手に水準を決めて交渉すると失敗します。
企業も人件費の予算が決まっているからです。
希望年収が高すぎてはダメ
希望は低くてもいけませんが、高すぎてもダメです。
企業側が提示した額よりもあまりに高い希望額を提示されたら、どう思うでしょうか。
採用担当者になったつもりで考えてみてください。
「何を考えているんだ」と思われてしまうのがオチです。交渉は決裂してしまうかもしれません。
仮にその年収にOKを出した場合企業側の期待値が過度に高くなることも考えられます。
「そこまで言うのなら、それほどの能力を持っているのだろう」と、その給料分の働きを期待されます。
それで希望条件をのんでくれたとしても、働くうちに期待が失望に変わるのは時間の問題です。
給料交渉で考えるべき二つのこと
給料交渉は、諸刃の剣でもあります。
日本人は給料についてかなり消極的です。
希望年収を交渉する際、考えるべきことが二つあります。
それは「転職の条件の中で、給料はどれくらい優先順位が高いのか」。「なぜその金額を希望するのか」の二つです。
これは、高すぎず低すぎずちょうど良い水準を探るために必要な自問自答ですので考えて交渉するようにしましょう。
転職の条件のうち、給料はどれくらいの優先順位にあるのか
最初に考えるべきなのは、給料はどれくらい優先順位が高いのかということ。
内定をもらえそうな転職先に求める条件は、給料だけではないでしょう。
休日日数や福利厚生の充実度、労働時間、役職など、他にもたくさんあるはずです。
そのうち、給料は何番目に優先させたいのかということです。
優先度が高ければ高いほど、高い水準を設定することができます。
優先度が低ければ、水準も低くせざるを得ません。優先順位は、希望水準を決める基準になるんです。
他の条件に満足していても、希望する年収より低い会社に行かないという就職活動の指標となるからです。
なぜ、その金額を希望するのか
現職の経験や過去の実績から考えて希望する年収を決めます。
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そうやって希望水準を決めたら、「なぜ、その金額を希望するのか」について考えましょう。
根拠や理由が明確でないと、その希望水準が適正なのかがわかりません。
適当に自分が欲しい年収だけで勝負しても上手くはいきません。
実際に給与交渉をする際に理由が明確でないと相手は納得してくれないからです。
給料の水準を決める理由としては、たとえばこんなものが考えられるでしょう。
- 「自分の能力に見合う給料はこの程度だから」
⇨過去の実績からの裏付けが必要。 - 「業界の平均や自分の年齢の平均年収を考えると、これくらいが適当だから」
⇨一般的な業界相場を把握することが必要。 - 「結婚・出産を考えていて、家族を養うにはこの程度は欲しい」
⇨年代の平均的な相場を把握することが必要。
自分が考え出した給与水準に適当な理由が見つからなければ、給与水準を練り直したほうが良いです。
結局自分がいくら欲しいかを企業に納得してもらう必要があるということです。
給与交渉をすべきタイミング
給与の水準は決まったら、今度は「どのタイミングで交渉すればいいのか」を考えなければなりません。
交渉にはタイミングが重量なのです。
そのタイミングですが選考中がいいのか、内定後がいいのか、対面かメールか……疑問はたくさんあると思います。
選考中か内定後、どちらがいい?
給与交渉のタイミングは、選考中が良いとされています。
内定後だと、給料が既に決定してしまっていることが通常です。
「決定は覆らない」「面接のときに言われなかった」と言われてしまえば、それまでです。どれだけ悔やんでも、騒いでも、全ては後の祭り。
必ず、交渉は選考中に行いましょう。
良いタイミングは、1回目か2回目の面接時
1回目面接で交渉が決裂してしまえば、それ以降の選考は受ける必要がありませんよね。
自分が本当にいきたい会社ではない限り1回目の面接で交渉してしまうといいです。
2回目面接や最終面接で交渉をした場合、決裂したらそれまでの時間と労力が無駄になるからです。
お互いに無駄な労力と時間を使わないために、早い段階の面接がベストなんです。
企業によっては1回目ではなく2回目の面接で決裁権のある面接官が来ることが多いですのでその際に交渉してみるといいですよ。
対面やメールやエージェントからの交渉、どちらがいい?
対面で交渉するのがベストです。
給与交渉もそうですが、世の中の交渉ごとはお互いに顔を合わせないとうまく進められません。
交渉を円滑に進めるには、相手の顔色を伺うことが大切ですからね。
メールだと顔色や細かいニュアンスが伝わらないため、交渉が進められません。
また、転職エージェントが交渉してくれることが多いですができるだけ自分で交渉した方がいいです。
エージェントはあなたと企業、両方に中立の立場なので上手く交渉してくれないことも多いです。
給与交渉の前に準備すること
希望年収も決まって、交渉のタイミングもわかった。
いざ面接と駒を進めても上手く行かないことが多いです。
何事も準備が大切です。給与交渉をする前に、準備を万全に行いましょう。
譲ってもいい最低年収ラインを決める
まずは、給料の最低ラインを決めます。
最低ラインを決めておかないと、何を持って交渉決裂とするかの判断ができません。
人間の交渉です。柔軟性も大切です。
最低ラインを下回るようなら、そこで見切りをつけて選考中断したほうが効率的です。
ずるずる選考に引っ張られて最終的に悩むのは時間の無駄です。
最低ラインに関しては、「最低でも月収3万円はアップさせたい。」など個人の価値観に基づくのでベストなことはないですが、高すぎないラインを決めておきましょう。
相手を説得する材料の準備を
給与交渉に挑む際の鍵となるのは、客観的なデータです。
たとえば、業界や企業の実績。業界全体の実績や、同じ業界の他企業の実績を集めておきましょう。
年収や月収の相場は、転職者の年代や業界で大きく異なります。
転職サイトやハローワークの求人票で確認することができますし、転職エージェントに相場を聞けば教えてくれます。
客観的なデータとして調査しておくと交渉がしやすいですよ。
また、自分の実績の証拠を集めることも大切です。
口先で「自分はこんなに使える、自分にはこんな実績がある」と説明するだけでは、説得力がありません。
なるべく数字ベースで実績を伝えましょう。
マネジメント経験などがなくても、
「先月対比で売上を120%伸ばしている」とか「残業時間が同じ業務量の同僚に比べて毎月5時間少ない」など
比較すれば数字で実績は語れるはずです。
また、新人賞など社内表彰をされたなら、賞がそのまま証拠になります。
資格を取得していることも年収アップの交渉に使えます。
証拠は出来るだけ具体的で、客観的なものにしましょう。
給与交渉をするときのポイント
準備を調えたら、今度こそ実際に給与交渉です。
話を切り出すタイミングや伝え方などについて解説します。
給料の話を切り出すタイミングは?
話を切り出すタイミングは、自分から言うのではなく相手から聞かれるのを待ったほうが良いです。
相手から話が振られるのを待ったほうが、精神的にも余裕ができます。
ただ、相手が給料の話を最後までしてくれないということもあります。
企業はなかなかお金の話をしないものです。
面接官が給料交渉の決裁権を持っていないことは多いからです。
その場合は、「最後に何か質問はありますか?」と逆質問さたときに切り出しましょう。
このように逆質問から話を切り出すと、自然な流れで給与交渉に移ることができます。
最初に相手に金額を提示してもらうと、上記のような自然な流れを作ることができるでしょう。ただ、敢えて「給料はこれくらいを希望しているのですが、実際どのくらい可能でしょうか?」と自分から金額を提示するのもいいでしょう。
前職から最低でも給料をアップさせたい時の交渉では効果的です。
給料交渉の伝え方は?
金額を提示する際の伝え方にも気をつけるべきポイントがあります。
ただ単に、「年収〇〇万円を希望します。」「月収〇〇万円を希望します。」と伝えても伝わりにくいです。
以下を意識しましょう.
今の収入は額面で伝える
「今の収入は額面で伝えること」。残業代も含めます。年収を伝える場合は、ボーナスも含めましょう。
手取りのお金ではなく源泉徴収に記載されている年収を答えることです。
通常、選考の場で相手が提示する金額は「額面」です。そこには残業代やボーナスも含まれます。
会社員が意識するのは手取りの給料なことが多いですが、面接時に議論となるのは額面の給料です。
そのため、こちらも額面で伝えなければ、年収が低く見積もられてしまい正確な情報のやり取りができません。
知らず知らずのうちに、損をする可能性があるのです。
ただし、福利厚生の交通費や住宅手当は金額換算しないようにしましょう。
年収交渉の時は源泉徴収や給料明細などの開示を求められることもあるので嘘はやめましょう。
給料交渉するときの態度は?
交渉の際の態度は「相手に納得してもらう」ことを意識しましょう。
悪いことをしている訳ではありません。
むしろ、そのくらい給料をもらえれば成果を出すという意思表示なのです。
冷静な態度で、客観的に「説得」ではなく「納得してもらうための説明」をするという感覚です。
相手に納得してもらうことが大事なので、下手に出てお願いするのも、ふてぶてしい態度もダメです。
ビジネスマンとして交渉していることを意識しましょう。
理路整然と理由や証拠を挙げて、「それならこの程度の給料になる」と、希望条件を伝えることです。
その希望条件を提示するに至ったのが当然のことである、その給料を得るのが当然であると納得させる客観的な証拠が大切になります。
仮に上手く行かなくても、自分の価値を把握することが大切なのです。
>>200万人の年収データから、あなたの市場価値を見出します!MIIDAS(ミイダス)<<
交渉は慎重に、即決せずに比較するのもアリ!
相手に納得してもらうように話をして、交渉をした結果「それでは、このくらいでいかがでしょうか」と相手から具体的な金額の提示がされたからと言って即決する必要はありません。
相手から具体的な金額を提示された場合、慎重に対応してください。
さらに交渉できる可能性があります。数万円かもしれませんがもらえる給料は多いに越したことはないです。
とりあえず考える姿勢を見せることが大切です。
通常、給与交渉の際、給与アップできる最大限の数字よりも下の金額を提示して、相手の出方を覗うのがビジネスの世界です。
その金額に対して満足しているという姿勢を見せれば、それより上がることはありません。
競合他社の選考を交渉材料に
既に他社の内定を得ている場合、他社の提示額を交渉材料とするのも効果的です。
他社の金額を出されてしまうと、企業としてはよりよい条件を提示して、他社に奪われないようにしなくては、という思考になります。
自分という商品に高い金額を提示してくれる企業に行くのが世の常だからです。
現在提示された金額より高い給料を提示した競合他社の内定があれば、それよりも少し上を狙うことができます。
給与交渉は転職エージェントが代行してくれることが多いです
面接の際に自分で給与交渉をするのも良いですが、転職エージェントを利用した場合、担当キャリアコンサルタントに交渉を代行してもらうことができます。
なかなか自分で給料の交渉ができない方も少なくはないでしょう。
そんな時は、転職エージェントに交渉してもらいましょう。
ベストは自分で交渉することですが、会社との遺恨を残したくない場合は代行してもらうのも手です。
転職エージェントは企業とあなたの中立の立場ですが、あなたの年収に応じたフィーを企業からもらうので、年収が高い方が多くのフィーがもらえます。
エージェントを信じて交渉してもらうのも悪くはないかもしれません。
面接対策、履歴書・職務経歴書の書き方がわからない場合は転職エージェントを活用しましょう。
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さいごに
給料交渉は自分の価値を企業に認めさせることです。
相手に納得してもらうには、実績や根拠になるデータが必要なのはいうまでもありません。
もちろん上手く交渉できる力も企業としては評価してもらえるポイントなのです。
給料が不満で内定をける前に、給料交渉をしてあなたにとってベストな転職をして欲しいです。