中小企業診断士を独学で合格する方法

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中小企業診断士は、日本版MBAとも言われ、経営コンサルタントを目指す方であればぜひ取得された方がいい国家資格です。

受験勉強で学んだ資格は実務にも活かせることができる資格です。

中小企業診断士の試験の難易度はかなり高いので科目ごとの対策のスケジュールをきちんと立てないと合格は難しいです。

今回は、中小企業診断士試験に独学で合格するためのおすすめテキストと勉強法について書いていきます。

中小企業診断士とはどんな資格なのか?

中小企業診断士はその名前の通り、中小企業の窓口になる事が出来る資格です。

特に中小企業の場合は大企業の様に相談する弁護士を雇ったりするのも難しく、経営を行う際に頼りになる人も少ないのが実情です。

中小企業診断士の資格を取得してからは経営携わる様々な質問を受けるようになったので、わかりましたが、大企業のような運用フローを仕組みができない企業が多いので、その運用方法で本当に適切なのかどうかコンサルタントを雇うことが多いです。

中小企業診断士は独占業務ではないので、コンサルタントだけではなく、経営に関する相談も受ける事が多く、それによって適切なアドバイスを行うのが主な業務内容になる事が多いです。

もちろんこのアドバイスも中小企業の経営者の方々に納得してもらう事が出来るように考えてする必要があるので、資格を取ってからどのようにキャリアを積むかで中小企業診断士として活躍できるかどうか決まってきます。

資格を取得したばかりの頃は難関資格を取得したので、経営コンサルタントの業務が行えると喜びましたが、実際に現場に出てみると納得をしてもらう為に説明を考えたり、会社が目指している理想像を守りながら指導を行う必要があったので、苦労の連続でした。

基本的にどの士業系の資格でも言えることですが、合格後のキャリアと営業力がないと独立は難しいです。

中小企業診断士になるには

  1. 第1次試験合格
  2. 第2時試験合格(筆記)
  3. 第2次試験合格(口述)
  4. 実務補習

上記を経て、中小企業診断士の登録をすることができます。

試験は全部で3回。勉強する試験科目もかなり多いので、それだけで難易度が高いことがわかりますね。

中小企業診断士の試験科目

中小企業診断士になるにはまずは第1次試験に合格する必要があります。

1次試験は毎年8月上旬の土日2日間をかけて(平成30年は8/4 8/5)、7科目の試験が実施されます。

受験資格はないので誰でも受験が可能です。

試験科目 実施時間
1日目 A.経済学・経済政策 10:00~11:00(60分)
B.財務・会計 11:30~12:30(60分)
C.企業経営理論 13:30~15:00(90分)
D.運営管理 15:30~17:00(90分)
2日目 E.経営法務 10:00~11:00(60分)
F.経営情報システム 11:30~12:30(60分)
G.中小企業経営・政策 13:30~15:00(90分)

朝から夕方まで試験があります。科目ごとに集中力を切り替えないといけません。

合格基準

1次試験の合格基準については、

① 総点数の 60% 以上
② 1科目でも満点の 40% 未満のないこと

中小企業診断士1次試験のポイントは、全ての科目で 60% 以上を取らなくても良いことです。

1科目が 60点以下だったとしても、他の科目で不足分を補っていればOKです。

7科目全て受験する場合には、合計得点 420点が合格基準になりますが、1科目でも 40点未満があると合格できないので注意してください。

2007年度からは「科目合格制」が導入されましたので、有効期間はありますが1発で合格できなかったとしても積み上げていくことができるようになりました。

第1次試験不合格でも、60点以上を得点した科目は科目合格となります。
※科目合格の有効期間は3年間(合格年度含む)

そのほかにも、他の資格を持っていれば免除される試験科目もありますので該当する方は受験の前に確認をしてください。

「中小企業診断士第1次試験他資格等保有による科目免除」についてはこちら

独学の方におすすめのテキスト・中小企業診断士1次試験用

私はTAC出版のスピードテキストシリーズのテキストを利用しました。

科目ごとにテキストがまとまってます。他のテキストに比べると中身がわかりやすくなっており、フルセットで購入しても安いと感じる事が出来たからです。

また資格の学校TACが作っているテキストなので、独学で行う方にもわかりやすい作りになっています。

独学で始めた頃に他のテキストを利用して、出だしからから解らない専門用語などでつまずいてしまった方におすすめ。

中小企業診断士1次試験用のテキストでも初心者には難易度が高く感じてしまう物が多いなかとてもわかりやすいテキストです。

また教科別にテキストを揃える必要があるので、高額になる事が多く、一気に購入する事に躊躇してしまいましたが、スピードテキストなら資格の学校が作っている内容をそのまま自宅でも勉強をする事ができるので、市販品に比べると遥かにわかりやすい内容でコスパもいいです。

名前の通り、スピーディーに問題を解いていく事が出来ます。理解が難しい点に関しても何度か解く事でわかる様に作られているので、何度も反復して解く事が楽しく感じる教材です。

フルセットなので、一度購入すると他に購入する必要もなく、利用する事が出来たので、学校に行くことに比べて、費用も抑える事ができる点もうれしいところ。

テキストだけでなく、問題集もセットで販売しているのでそちらも揃えたいところ。

独学の方におすすめのテキスト・中小企業診断士2次試験

中小企業診断士2時試験でおすすめテキストは「ふぞろいな合格答案シリーズ」です。

このシリーズは中小企業診断士2次試験にとって大切な過去問題集が多く出ており、実際に合格した人と不合格だった人の違いがわかる様になっています。他人の間違いから自分の勉強方法や問題の解き方に間違いがないのか省みる事が出来ます。

「ふぞろいな合格答案シリーズ」は評判も高く、入手のしやすさとしてもお勧めになります。

再現されている内容が評価別に見る事もできるので、客観的に勉強をする事が可能になります。

答案分析にも使う事が出来たので、試験対策にもってこいです。

このテキストがなければ、合格するのが難しかったという方もいる良書。

価格も安価で販売しているので、全てのシリーズを集めても負担になる事は少ないです。

また読めば読むほど、中身が分かる内容になっているので、一度読むだけではなく、何度も読み直しを行うことが大切です。

一度読むだけでも時間がかかるので、毎日少しずつ読むページを増やしていくほうが良いでしょう。

毎日少しずつでも読むことで頭に入るようになるので、繰り返しの学習は中小企業診断士試験においても有効な勉強方法です。

中小企業診断士の難易度

中小企業診断士の難易度は合格率20%程と言われており、多くの人が不合格となっています。

合格率だけをみると5人に1人受かっているので、案外簡単なのかと感じてしまいましたが、実際に勉強をしてみると多くの事例や用語を覚える必要があるので、難易度は高め。

実際に中小企業診断士の資格を受験している方は、他の資格を持っている優秀な方も多いので、その方々でも5人に1人しか受からないと考えて、気を引き締めて勉強をする方が良いでしょう。

難易度が低いので大丈夫だと考えているとギャップの違いを感じてしまう事にもなりかねません。

しかし、中小企業診断士の資格を取得する事で多くのメリットを得ることが出来るので、モチベーションを高くして勉強をしましょう。

勉強を始めてみるとわかりますが、難易度の高さよりも内容の面白さを感じる事ができる問題が多いので、実際に現場に出た時の自分を想像する事ができます。

出題される問題の傾向も実務に沿った内容が多いので、勉強をする事により、中小企業診断士がどれほど優秀な資格なのかわかる様になるので、その魅力から私は更にやる気が出てきました。

中小企業診断士に独学で合格するための勉強時間

人によりますが、初学の場合は1000時間前後で全ての勉強を終える事ができると言われています。

モチベーションや今までのキャリアによって変わります。

飲み込みの早い方であれば、800時間ほどでも覚える事ができるはずです。

独学で合格する為には効率よく勉強を行う点と毎日時間をとって勉強をする事が大切です。

仕事をしているとなかなか時間をとる事が難しくなりますが、日々努力を重ねていかない勉強が進まなくなり、休日に一気に勉強をしても平日に勉強をしない様では、記憶として定着する事も難しくなります。

独学で合格する為にも毎日最低2時間前後は勉強する時間をとることをおすすめします。

1次試験は科目合格もあるので約2年で合格することができます。一年で合格するためには1日4時間くらい勉強しましょう。

せっかく好きなことを勉強に当てる訳ですからその間は集中する為にテレビや音楽も見たりきいたりする事も控えて集中しましょう。

人によって集中の仕方はざまざまですが、努力は嘘をつきません繰り返し暗記をしていきましょう。

1日2時間でも年間を通すと700時間以上は勉強をできる計算になり、後の部分は休日を利用すると1000時間位なら簡単に時間を作る事が可能なはずです。

毎日メリハリをつけて勉強をする事で、合格に近づく事が出来るため、会社にも資格勉強をしている事を伝えると同僚も協力的になってくれる可能性があります。

周りの人を巻き込んででも勉強時間を確保することが合格への近道かもしれません。