気象予報士は、様々な天候のデータをもとに天気予測する仕事です。
気象庁の観測データやアメダス、気象レーダーの情報を分析し、全国各地の天気、気温、湿度、降水確率などを予想します。
お天気お姉さんは実は、「気象予報士」ではありません。
気象予報士が必ずしもメディア露出するわけでは無いので、表舞台に出ることなく研究や分析できることが好きな人には適切な仕事かもしれません。
気象予報士とはどんな職業なのか?なるには?
明日は釣りに出掛ける、ゴルフに行く時など、天気予報をチェックしてレジャーを楽しむ人は多いと言えましょう。
学校に行く時や会社に行く時も、朝の天気予報を見て、傘が要るのか要らないのかを確認する人は多いのではないでしょうか。
午後から雨になるなどの場合、学校や会社に置き傘があるので家を出る時には傘が要らないなども天気予報をチェックしておけば分かるので便利です。
普段何気に見ている天気予報ですが、予報を発表しているのはアナウンサーなどの職業の人が行っています。
アナウンサーの中にはとくダネ!の「あまたつ」さんなど天気予報士の資格を持つ人もいますが、大半の場合が予報の原稿を読んでテレビで伝えているのです。
天気予報士の仕事は、気象庁から提供が行われる各地の観測データを初め、気象レーダーやアメダスなどのデータ情報を分析して、天気や気温、湿度に降水確率などを予測するなどになります。
また、データだけでなく、対象となる地域の地形や特性なども加味して天気を予測するなどの技術も必要です。
尚、天気予報士になるためには、気象予報士国家試験に合格する必要があります。
国家試験は1年に2度の受験チャンスがあり、年齢や職業制限はないので誰もが受験する事が可能です。
気象予報士の難易度と合格率
気象予報士の国家試験は年齢制限もないし、気象庁に勤めていなければ試験を受ける事が出来ないわけではない、資格は転職する時に有利になるので気象予報士の資格を取得しておこう、などと考える人も多いのではないでしょうか。
気象予報士国家試験は難関の部類に入ると言われており、例年5%ほどの合格率です。
人気の高い資格なので比較的簡単に取れるのではないか、受験者数も多いので簡単などのイメージを持つ人も多いかと思われますが、気象に関する専門知識を初め、天気図を読み取る能力が求められるなど、専門的な勉強を行う必要があります。
しかし難易度が高い、合格率が低いからと言って諦める必要はありません。
気象予報士国家試験に出題される問題の範囲、形式は殆ど決まっていますし、書籍やネットを利用すれば過去問題を入手する事も出来るため。
通信教育や資格の予備校などを利用せずに独学で勉強して気象予報士を目指す人も多いと言われています。
尚、試験に1度で合格する人はとても少なく、2~3年かけて合格する人が多いなどからも長期戦で挑むなどを考えると良いでしょう。
独学の場合には学校への通学が要りませんし、費用についてもネットを使えば無料で勉強が出来るメリットがあります。
気象予報士と気象大学校は何が違うのか?
気象予報士になるためには気象予報士試験に合格するのが最も一般的です。
試験に合格して気象庁に入社したいと考えている人も多いかと思われますが、気象庁職員はすべてが資格を持つ人ではありません。
大学の一つに気象大学校がありますが、この大学は気象庁の将来の幹部職員候補生を育成する目的を持つ教育機関です。
気象大学校は4年制の大学で、一般的な大学と同じような教養科目、気象予測を行うために必要となる専門学科を学びます。
卒業後は自動的に気象庁に就職を行い、気象庁職員として働く事が出来るようになっています。
また、気象大学校で勉強をしている段階から公務員として扱われるため、毎月15万円前後の給与を国から支給されるなどの特徴もあります。但し、気象大学校は満20歳までしか入学が出来ませんので注意が必要です。
ちなみに、気象庁職員は気象予報士ではありません。
これは良く混同されがちな事になるのですが、気象大学校に卒業すれば気象庁に自動的に入社する事になる、入社する人はすべてが気象予報士の資格を持つなどのイメージを持つ人が多いようです。
そもそも気象予報士は平成5年に制定が行われた資格で、元々は気象庁が行う業務の一部を民間に委託する目的で作られたシステムと言われています。
気象予報士の収入とやりがいについて
気象予報士は資格を取得した後に、一般企業や民間の気象会社、メディア関係などに就職していますが、中には自衛隊の気象予報官や気象庁職員などの国家公務員として就職する人もいます。
年収や給与は勤務先などにより大きく分かりますが、国家資格を持つ専門職などからも給料は高いのではないか、などとイメージする人も多いのではないでしょうか。
民間のシンクタンクや気象会社などでは、企業の規定に沿って年収や給与が決定します。
国家資格を持っていると言っても、一般的な総合職とあまり変わらないケースもありますが、企業の中には専門職手当が付く所もあり、平均的な年収としてはボーナス込みで500~600万円前後が多いと言われています。
メディアの場合は、単に気象予報士としてアナウンサーが読む原稿を作成する仕事をするケースと天気予報コーナーの中で自らが天気予報を伝えるケースがあるなど、一般企業とは異なった職場と言えましょう。年収は年棒制が一般的で平均的には300~500万円、1年毎に契約更新するケースが多いと言います。
テレビ局などの場合、番組の改編などにより天気予報コーナーの内容が変更される事が多く、長期的な契約を結ばない傾向があるため、安定した雇用の見込みがしにくい職場です。但し、気象予報士として出演出来る魅力を持ちます。
気象予報士はどんな仕事をするのか?就職先は?
気象予報士の就職先は、大きく分けると企業、メディア関係、国家公務員の3つになりますが、企業の中には気象予報士を積極的に雇用する所もあります。
天候により売り上げが左右される業種などの場合、雨が降る事で大きな損害を受けてしまうケースもあり、ビジネスの中での気象予報士はとても重要な任務を任されるケースもあると言われています。
値動きにより価格が変動する場合などでは、天気が良い時を狙って取引を行えば売り上げを伸ばせる、気象予報士が予報する情報を使えば売り上げの増大にも繋がるなど、やりがいのある職場ではないでしょうか。
また、メディアなどの場合はテレビを通じてお茶の間で見ている人々に転機を伝える事が出来るチャンスもありますし、実際に気象予報士としてテレビで活躍している人気キャスターも少なくありません。気象庁の場合には国家公務員として就職する事になりますし、給与は棒給表により決定します。
ちなみに、棒給表は人事院が発表を行った、対象年度の国家公務員の給与における指標です。
自衛隊の気象予報官の場合は、自衛官の棒給表で決まるのが特徴です。仕事のやりがいは就職先により様々ではありますが、天気の予報と言う専門知識が必要な職業で、人々が知りたい事を教えられる魅力ある仕事と言えましょう。
気象予報士の仕事まとめ
天気は、生活にとって大きなテーマです。
ライフイベントがあるごとに「明日晴れるかな?」と気にする人は多いはずです。
皆様が気になる「天気」という情報をいち早くキャッチして情報発信できる仕事はあまり無いと思います。
合格率を考えても簡単では無いですが、人生をかけて勉強する価値のある資格であることは間違い無いですね。